介護の現場では、リハビリそのものは作業療法士や理学療法士、言語聴覚士といった専門の資格を持つプロが行います。というのも、リハビリは一つの医療行為とされていて、医師の指導の下、原則として資格を持つ人がやることになっているからです。しかし、介護士もサポートをすることができ、こうしたリハビリの補助をしたり、リハビリを行う場所までの介助をしたりします。
また、専門的なリハビリの実施まで行かなくても、作業療法士に作ってもらった運動プログラムを利用者ができるように助けてあげるといったサポートをすることができます。また、いわゆる生活リハビリと言われる範囲でリハビリをすることもできます。これは、機能訓練プログラムとは別に、日常生活の中で行ういろいろな動作をリハビリと見なしていく作業のことです。たとえば、洗面や食事などの介助をする時に、利用者ができることを見極めて、見守りながら自立して行動できるように助けます。可能であれば、少しずつ自分でできることを増やしてあげることで、リハビリの効果を出せるようになります。
もちろん、介護士がリハビリに関するスキルを身に着けて資格を取るという選択肢もあります。専門職になるには国家資格を取る必要があり、養成機関に通うことになりますが、すでに介護の仕事をしていれば未経験の人よりスムーズに資格を取れるでしょう。介護士にプラスしてリハビリ資格を取れれば、現場でできることが非常に広がりますのでチャレンジする価値が十分にあります。